国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 REDD研究開発センター

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研究コラム/シリーズ☆森林と国際関係

森林と国際関係(4)- 気候変動と資金 -

森田 香菜子(森林総合研究所 国際連携推進拠点)
(2015年10月18日執筆/メルマガ記事再掲)

第2回目では、途上国等が持続可能な開発目標を達成するための資金の動員や供給方法にも注目が集まっていることを記しましたが、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)においても、途上国の気候変動対策推進のための資金メカニズムの設計が重要な議題の一つとなっています。

現在UNFCCCの下には緩和策・適応策に拠出される緑の気候基金に加え、主に適応策に拠出される、後発途上国基金、特別気候変動基金、そして京都議定書の下の適応基金といった多国間基金が設置されています。特に注目されるのが、1)気候変動の資金に関する国際的な目標である「2020年までに先進国が公的・民間等の資金から年間1000億ドルを動員」を達成するための、緑の気候基金を中心とした多様な資金源からの資金動員の検討、2)2020年以降の気候変動に関する新しい国際枠組の中での資金メカニズムのあり方の検討です。緑の気候基金は2014年12月時点で24か国が表明した拠出額の合計が当初目標としていた100億ドルを超え、この基金を軸として、さらなる公的・民間等の資金の動員が期待されています。新しい国際枠組の中の資金メカニズムについては、その枠組を検討する強化されたダーバンプラットフォーム特別作業部会(ADP)の中で、気候変動に関する資金動員、資金源、資金対象、資金の約束、制度枠組等が検討されています。

2015年9月におけるADPでは、特に気候変動関連の資金に関する目標・義務・約束、民間資金を含む多様な資金源からの資金動員、開発支援における気候変動の主流化、高炭素投資の制限、途上国のニーズや優先度の把握、資金対象・分野、資金供与を可能にする環境整備などが検討されました。

まだ2020年以降の国際枠組の中で、どのように森林分野やREDD+が位置づけられるかは決定されていません。しかし、その枠組の資金に関する項目の中で森林やREDD+に関する資金供与について言及する提案も出ており、REDD+は重要な気候変動の資金メカニズムの一つとして認識されています。

新しい国際枠組は今年12月のUNFCCC COP21で合意予定であり、その中でどのように資金やREDD+が位置づけられるか、引き続き注目していきたいと思います。