国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 REDD研究開発センター

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国際交渉の状況(2017年の動き)

国際交渉の状況(2017年の動き)

「気候変動枠組条約第23回締約国会議(COP23)」等の結果について

平成29年11月6日(月曜日)から11月17日(金曜日)まで、ボン(ドイツ)において、「気候変動枠組条約第23回締約国会議(COP23)」及び関連会合が開催されました。
今次会合では、科学上及び技術上の助言に関する補助機関会合で議論されていた農業分野について、今後は科学技術面に加えて、その実施について併せて扱うことが合意されました。これにより、農業と気候変動に関する実質的な取組を検討していくための基礎ができました。また、パリ協定の実施指針等について、各指針のアウトラインや要素が具体化されました。
[1] 概要
気候変動枠組条約締約国会議(COP※1)は、大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを究極の目標として1992年に採択された「国連気候変動枠組条約」(United Nations Framework Convention on Climate Change)に基づき、1995年から毎年開催されている年次会議で、今回は第23回の会議が開催されました。また併せて、「京都議定書」(Kyoto Protocol)に基づく、京都議定書締約国会合(CMP※2)の第13回会合、昨年11月に発効した「パリ協定」(Paris Agreement)に基づく、パリ協定締約国会合(CMA※3)の第1回第2部、科学上及び技術上の助言に関する補助機関会合(SBSTA※4)、実施に関する補助機関会合(SBI※5)及びパリ協定特別作業部会(APA※6)が開催されました。
今次会合においては、農業分野について、今後は科学技術面に加えて、その実施について併せて扱うことが合意されました。これにより、農業と気候変動に関する実質的な取組を検討していくための基礎ができたことは、世界各国、国際機関、NGO等から「歴史的合意」として歓迎されました。さらにパリ協定の実施指針等に関する議題においては、2018年のCOP24までの作成に向けて各指針のアウトラインや要素が具体化されるとともに、今後の交渉の進め方について合意しました。
※1 COP:Conference of the Parties
※2 CMP:Conference of the Parties serving as the meeting of the Parties to the Kyoto Protocol
※3 CMA:Conference of the Parties serving as the meeting of the Parties to the Paris Agreement
※4 SBSTA:Subsidiary Body for Scientific and Technological Advice
※5 SBI:Subsidiary Body for Implementation
※6 APA:Ad Hoc Working Group on the Paris Agreement
[2] 開催日程及び場所
日程:11月6日(月曜日)~11月17日(金曜日)
場所:ボン(ドイツ)
(なお、今次会合の議長国はフィジー)
[3] 参加国・地域
気候変動枠組条約締約国、関係国際機関、NGO等
[4] 出席者
我が国政府からは、中川環境大臣をはじめ、外務省、財務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省他が出席しました。
[5] 森林関連の議論の内容
(1) パリ協定の実施指針等の作成作業
パリ協定では、農林水産分野に関して、森林等の吸収源及び貯蔵庫を保全し強化する行動を実施すること、途上国における森林減少及び劣化に由来する排出の削減等(REDD+※7)を実施し支援することの必要性が規定されるとともに、農業分野における食料安全保障の優位性及び食料生産システムの気候変動の悪影響に対する脆弱性が認識されています。
今次会合では、APAやSBSTA等において、パリ協定の実施指針等の作成作業が議題ごとに行われ、2018年のCOP24での実施指針等の合意に向けて、主要な議題ごとにアウトラインや要素について各国の意見を盛り込んだ非公式文書が作成されるとともに、2018年4月下旬から開催される次回補助機関会合の成果を踏まえて、COP24前に追加会合を設けるか判断する等、今後の交渉の進め方について合意されました。
※7 REDD+ : Reducing emissions from deforestation and forest degradation and the role of conservation, sustainable management of forests and enhancement of forest carbon stocks in developing countries

(2) 途上国の森林減少・劣化等に対する支援

(ア) REDD+の方法論のガイダンス等について
REDD+など森林分野における温暖化を緩和する活動に対する支援をめぐっては、2013年のCOP19において、効果的な実施のための調整の必要性が提起され、2014年のCOP20以降、締約国等による自主的会合が計4回開催されました。その上で、今回のSBIにおいて、(ア)自主的会合の成果、(イ)支援の調整のための新たな組織・制度の必要性などを検討し、COPに勧告を行うこととなっていました。
今次会合では、我が国は、REDD+については緑の気候基金(GCF:Green Climate Fund)等既存の体制の下で、その実施に注力すべきとの観点から、他の先進国とともに、新たな組織・制度は必要ないと結論づけ、本議題における検討を終了すべきと主張しました。しかしながら、検討を継続しようとする途上国側との間で意見がまとまらず、2018年4月下旬から 開催されるSBI48で再度議論を行うこととされました。

関連資料

出典:
農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/kankyo/171121.html)
プレスリリース『「気候変動枠組条約第23回締約国会議(COP23)」等の結果について』(農林水産省)を加工して作成。