国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 REDD研究開発センター

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論文概要

論文

Synergy Potential between Climate Change Mitigation and Forest Conservation Policies in the Indonesian Forest Sector: Implications for Achieving Multiple Sustainable Development Objectives. Sustainability Science, December 15, 2018. https://doi.org/10.1007/s11625-018-0650-6

(インドネシアの森林セクターにおける気候変動の緩和と森林保全政策間のシナジーの潜在力:多様な持続可能な開発目標へのインプリケーション)

リンク先

https://link.springer.com/article/10.1007/s11625-018-0650-6

著者

松本 健一(長崎大学)、長谷川 知子(国立環境研究所)、森田 香菜子(気候変動研究室 主任研究員)、藤森 真一郎(京都大学)

概要

本研究は、経済モデルである「応用一般均衡(CGE)モデル」と農業・森林・土地利用セクターの緩和策の技術情報を活用して緩和コストを評価する「AFOLUモデル」を用いて、インドネシアの森林セクターにおける気候変動の緩和政策と森林保全政策間の同時実施の効果を初めて定量的に評価したものです。

インドネシアの森林セクターに対して緩和政策と森林保全政策を同時に2030年まで実施した場合、森林保全政策の効果により緩和目標の達成に必要な削減量が低減し、緩和策として導入される(AFOLU部門)技術のうち、再植林、森林保護、森林火災防止、アグロフォレストリーなどの導入量が特に低減することで全体的な緩和コストが削減されました。緩和策の年間コストでみると、緩和政策のみの実施と比べ最大22.2%軽減されることが示されました。

こうした森林セクターの気候変動の緩和政策と森林保全政策間のシナジーを実現するには、それぞれの政策面、戦略面での制度的な分断を無くし、持続可能な開発目標(SDGs)達成を目指す政策を強化することが不可欠であることも明らかになりました。