国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 REDD研究開発センター

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研究員現場レポート/海外出張

南米ペルーへ4名、REDD+セミナ-(リマ市)参加とクスコ県内での現地調査

  • 平田泰雅 (森林総合研究所  研究ディレクター 気候変動研究担当)
  • ベガ・イスワイラス・ルイス・アルベルト(森林総合研究所  国際連携・気候変動研究拠点)
  • 佐藤保 (森林総合研究所  群落動態研究室長)
  • 宮本和樹(森林総合研究所  植生管理研究室 主任研究員 )

日程

2016年6月22日~7月16日

概要

今回の出張では、GOFC-GOLD(Global Observation for Forest Cover and Land Dynamics)が主催するREDD+ MRVワークショップに参加し、森林総研が作成したCOOKBOOK ANNEXを紹介し大変な好評を博しました。また、GFOI(Global Forest Observations Initiative)が作成したREDD+実施のための方法とガイダンスをオンライン化したREDDcompassの利用について説明を受けました。

現地調査では、平均炭素蓄積を求めるための調査区を、ペルー国内の代表的な森林タイプである山地林や熱帯湿潤林にペルー森林野生生物庁のスタッフらと共同でクスコ県内に設置しました。ここでは、新たに標高2,000m~3,500mの合計8カ所の人為攪乱を受けた二次林に調査プロット(40m x 40m、状況により2カ所で規模を縮小)を設置し、樹種の記録、直径、樹高測定などの毎木調査を行いました。今回の二次林には、種組成や森林構造の点から様々なタイプを含めることができました。

さらに、各森林タイプごとの面的な広がりをリモートセンシングで把握するためのグランドトゥルース調査も実施しました。

●追記

GOFC-GOLDによる「トレーナーのトレーニング」のためのREDD+ MRVワークショップは、自国で中心的な役割を担う担当者に、正しくその方法を理解してもらうことを目的に地域ごとに開催されています。2016年4月はアジア地域を対象にタイのバンコクで開催され、今回は中南米地域を対象に、スペイン語での開催となりました。
今後は、アフリカにおいては、英語圏とフランス語圏に分けてワークショップを開催する予定です
参考: ワークショップ詳細

また、地球観測に関する政府間会合(GEO:Group on Earth Observations)のイニシアチブの一つであるGFOIが作成した、REDDcompassというオンラインツールを利用した能力開発を目的とするものの説明もありました。
参考: REDDcompass

REDDcompassは、GFOIが刊行したリモートセンシングと地上調査を組み合わせた森林の吸収・排出量算定の方法とガイダンスをもとに、国家森林モニタリングシステムや手順の開発を支援するためのWebアプリケーションツールです。GFOI専門家グローバルチームによって開発され、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)および国連気候枠組条約(UNFCCC)の基準を満たします。GFOIは、国連食糧農業機関(FAO)、地球観測衛星委員会(CEOS)、オーストラリア、ノルウェー、米国の支援を受けています。2016年5月20日にボン気候変動会議サイドイベントでもREDDcompassを紹介しています。


 
  SERFOR(リマ、左)と相手方スタッフとの意見交換の様子(右、写真左手前はSERFORのAnton長官)

 
  クスコにて打ち合わせ(左)と調査地の森林の様子(右)

 
  計測機器の使用方法の確認(左)とプロット測量の様子(右)