国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 REDD研究開発センター

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平成28年度国際セミナー

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平成28年度国際セミナー
「REDD+推進に向けて:官民投資の連携」

全体概要報告

2017年2月2日、森林総合研究所が主催(事務局:REDD研究開発センター)となり、国際協力機構(JICA)、国際林業研究センター(CIFOR)、森から世界を変えるREDD+プラットフォームの共催による、平成28年度国際セミナー「REDD+推進に向けて:官民投資の連携」を東京・イイノホールで開催しました。

本年度は、特別講演として、柳田康一氏(花王株式会社部長)による「民間企業が取り組む気候変動対策」、基調講演として、高村ゆかり氏(名古屋大教授)による「REDD+の過去と現在」をもとに、2つのセッションとパネルディスカッションを設定し、多くの参加者による活発な議論が行われました。

開催日時
意見交換会:18:30~20:30
講演者紹介
セミナーポスター
ご案内 (英語版)
お申込みフォーム (1/31締切)
会場
イイノホール
東京都千代田区内幸町2-1-1
開催規模
約200名
使用言語
英語/日本語(同時通訳)
参加費
無料
主催
国立研究開発法人 森林総合研究所
共催
独立行政法人 国際協力機構(JICA)、国際林業研究センター(CIFOR)、
森から世界を変えるREDD+プラットフォーム
後援
林野庁、外務省、経済産業省、環境省、
日本森林学会、日本熱帯生態学会、森林計画学会

趣旨・目的

「途上国における森林減少・森林劣化からの排出削減、森林の炭素蓄積 の保全、森林の持続可能な管理、森林の炭素蓄積の増加に関する取り組み(以下REDD+)」は、途上国の森林減少・劣化を抑制することにより温室効果ガス排出削減を促すスキームである。2005年に初めて国連気候変動枠組条約(UNFCCC)で森林減少を抑制することによる排出削減について議題に上がり、同条約の下でREDD+に関わる制度設計について議論されている。

REDD+実施に関わるモニタリング、セーフガード、資金等の技術面や政策面に関する基本的なルールは、2013年の11月に開かれたUNFCCC COP19で「REDD+のためのワルシャワ枠組」として合意された。2015年12月のCOP21では、2020年以降の新しい気候変動対策に関する国際枠組であるパリ協定が合意され、同協定の中では、世界共通の長期目標として、産業革命前と比べて平均気温上昇を2度未満に抑えること(1.5度未満に抑えられるよう努力すること)が示されただけでなく、今世紀後半までに人為的な温室効果ガスの排出と吸収源による除去の均衡を達成することが言及され、森林等の吸収源の保全・強化の重要性、REDD+についても明記された。

排出削減策の一つとしてだけでなく、森林の生態系や生物多様性保全、地域住民の貧困削減等の観点も重視した“多様な効果を生むREDD+”への期待は高まっており、現在、途上国各国でREDD+の取組が進められている。REDD+の技術的ルールを含めた基本的なルールについてはUNFCCCの下で合意されたが、途上国各国でREDD+の実施を推進するには、この実施のインセンティブとなるような資金メカニズムの設計を含むREDD+の国際的な制度の設計・整備が求められている。

REDD+の実施においては、国際機関、援助機関、途上国政府、民間セクター、非政府組織、地域住民等様々なステイクホルダーの参画が期待されている。とりわけREDD+を支援する公的資金が限られている中、民間セクターによる持続可能な森林管理への投資に期待が集まっている。REDD+を含む持続可能な森林管理への民間の貢献が増大するような制度を設計するためには、その設計過程において、途上国政府や地域住民のニーズと、森林資源を利用する様々な業種の企業ニーズの両面を考慮する必要がある。

本セミナーの目的は、REDD+実施を推進するための効果的な国際制度設計と、REDD+の民間参画促進に向けた課題について議論を行うことである。

 

* キークエスチョン *
1) REDD+の効果的な国際・国内ガバナンス形成のための条件は何か。REDD+の多様な便益(排出削減、生物多様性保全、貧困削減他)を高めるには何が求められるか。
2) REDD+のための効果的な資金メカニズムの条件は何か。どのようにREDD+への公的・民間資金を動員することができるか。
3) REDD+を実施する上で、どのように民間セクター、援助機関、途上国政府、ローカルコミュニティーの参画を促進できるか。
4) REDD+実施を推進するためにどのような研究が必要か。社会科学・自然科学の研究者はどのようにREDD+推進に貢献できるのか。

タイムテーブル

2月2日(木)
時間 氏名 所属 プログラム
10:00 - 10:30
沢田 治雄 森林総合研究所 理事長 開催挨拶
沖 修司 林野庁 次長 来賓挨拶
平田 泰雅 森林総合研究所 REDD研究開発センター長 開催趣旨説明
10:30 - 11:00 特別講演 : 民間企業が取り組む社会貢献活動としての気候変動対策
講演者 : 柳田 康一 (花王株式会社 サステナビリティ推進部長)
11:00 - 12:00 基調講演 : REDD+の過去と現在
モデレーター : 野田 巌 (森林総合研究所)
講演者 : 高村 ゆかり(名古屋大学 教授)
12:00 - 13:00 昼休み
Session 1 : REDD+を推進するための効果的なガバナンスと資金メカニズム
モデレーター : 森田 香菜子 (森林総合研究所)
13:00 - 14:30
Dr. Heike Schroeder University of East Anglia シニア講師 REDD+の実施を促進するための国際ガバナンスの課題について
Dr. Constance McDermott University of Oxford シニアフェロー REDD+実施にインセンティブを与える資金・市場メカニズムについて
Dr. Robert Nasi 国際林業研究センター(CIFOR) 副所長 ランドスケープアプローチとファイナンス
14:30 - 15:00 コーヒーブレイク&ポスターセッション
2016ミス日本みどりの女神・飯塚帆南 REDD+オフィシャル特派員のレポート
Session 2 : REDD+への民間参画の課題と機会
モデレーター : 江原 誠 (森林総合研究所)
15:00 - 16:30
百村 帝彦 九州大学 准教授 地域住民のニーズに配慮したREDD+制度
Dr. Antonio G. M. La Viña アテネオ・デ・マニラ大学 マニラ観測所 事務局長 REDD+への三者参画 : 政府・民間・コミュニティ
水谷 伸吉 一般社団法人 more Trees 事務局長 持続可能性に配慮した森林資源利用の促進:民間企業の事例
16:30 - 17:20 パネルディスカッション : REDD+の未来 
モデレーター : 平田 泰雅(森林総合研究所)
パネリスト :
- 高村 ゆかり(名古屋大学)
- Dr.Heike Schroeder (University of East Anglia)
- Dr.Constance McDermott (University of Oxford)
- Dr.Robert Nasi (CIFOR)
- 百村 帝彦(九州大学)
- Dr.Antonio G. M. La Viña(アテネオ・デ・マニラ大学)
- 水谷 伸吉(more Trees)
- 大仲 幸作(林野庁)  
17:20 - 17:30 閉会挨拶
野田 巌 (森林総合研究所)
18:30 - 懇親会 (フィンマクルーズ(飯野ビル1階))