グローバル・ランドスケープス・フォーラム京都(GLF京都)セッション
『気候、SDGsのコミットメントから具体的な活動へ:森林、持続可能な木材生産物、気候的な耐性に配慮した土地利用による貢献』
『気候、SDGsのコミットメントから具体的な活動へ:森林、持続可能な木材生産物、気候的な耐性に配慮した土地利用による貢献』
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第49次総会が国立京都国際会館において2019年5月8日から12日まで開催され、これに関連して、翌日の13日に国際森林研究センター(CIFOR)がグローバル・ランドスケープス・フォーラム京都(GLF京都)を開催しました。本イベントの中で、国際熱帯木材機関(ITTO)、(国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所、(独)国際協力機構(JICA)、(公財)地球環境戦略研究機関(IGES)、兼松株式会社が下記の通りセッションを開催しましたのでご報告します。政府、研究者、NGOs、市民団体、マスコミ等の170余が参加し、約2,000人がオンライン視聴しました(CIFOR報告)。
本イベントは、森から世界を変えるREDD+プラットフォームのセミナーとしても位置付けられています。
期日及び場所
開催日:2019(令和元)年5月13日(月) 09時30分から10時30分
会 場:国立京都国際会館
アジェンダとプレゼンテーション・ファイル
- ITTO:Dr. Gerhard Dieterle事務局長 "Sustainable supply and consumption: from forests to markets(森林から市場への持続可能な供給)"
- 森林総研:沢田治雄理事長 "Forest, forestry and forest products and SDGs - Comprehensive research and development- (森林・林業・木材産業とSDGs-研究が果たす役割-)"
- UNU-IAS/森林総研:森田香菜子主任研究員(パネリスト) "Incorporating Forest-related Measures into Governance for SDGs(SDGsのための森林関連政策のガバナンスへの統合)"
- 松下ゴーベルファウンデーション(兼松株式会社の現地協力企業):Mr.HERU Santoso副社長 "スラウェシ州におけるREDD+プロジェクトの気候インパクトとSDGsインパクト"
- IGES:Dr. Brian Johnsonプロジェクトマネージャー(パネリスト) "Making land-use climate resilient: A participatory watershed management approach in the Philippines(土地利用を気候レジリエントに-フィリピンにおける参加型流域管理アプローチ)"
- JICA:森田隆博地球環境部審議役兼次長(パネリスト) "SDGs & JICA (SDGsとJICA)"
https://www.globallandscapesforum.org/presentation/the-emerald-of-the-equator/
https://www.globallandscapesforum.org/presentation/sdgs-jica/
参考
GLF京都全体の様子はYoutubeで視聴することができます(CIFORのHP)。本セッションは1:15:15から2:10:20までです
https://www.youtube.com/watch?v=-8TYUUfOfg8
なお、本セッションの動画は次のURLでも公開されています。
概要
森林総研の沢田治雄理事長、ITTOのゲルハルト・ディタレー事務局長、UNU-IAS/森林総研森田香菜子主任研究員、IGESのブライアン・ジョンソンプロジェクトマネージャー、JICAの森田隆博地球環境部審議役兼次長、及び兼松株式会社のインドネシアのパートナー企業である松下ゴーベルファウンデーションのヘルー・サントソ副社長がパネリストとして登壇し、国際連携・気候変動研究拠点の井上泰子主任研究員がモデレーターを務めました。
ディタレーITTO事務局長は、Wood Security(木材安全保障)は、世界の持続可能な未来に欠かせないと主張し、持続可能な森林経営とランドスケープの回復、適切な供給システムの重要性を主張しました。
沢田森林総研理事長は、森林総研のプログラムについてSDGsへの貢献に焦点を当てて説明し、持続可能な森林経営の実現はSDG15のみならず、水供給、炭素固定、木材供給、生物多様性保全に資するものであり、一層の分野横断的・総合的研究協力の推進が、森林の生産性を高め、林産物生産の革新を確保するために必要であることを強調しました。
森田森林総研主任研究員は、森林セクターの既存の活動がSDGsのどの目標に貢献しうるかを議論するだけでなく、SDGs達成のための国際・国内・ローカルレベルのガバナンスと森林セクターの活動との関係、どのようにSDGs達成のためのガバナンスが森林セクターの活動を推進できるのかについても議論していくことの重要性を示しました。
ヘルー松下ゴーベルファウンデーション副社長は、兼松株式会社と共に実施しているインドネシアのゴロンタロ州でのREDD+実施の紹介を行った。社会林業による持続可能なカカオ供給の開発と、カカオプランテーションの非生産性の改善に関する活動が地域住民の生計向上に貢献していることを紹介し、住民が生産したカカオから生産されたチョコレートを会場で、チョコレートドリンクをブースエリアで配布しました。
ジョンソンIGESプロジェクトマネージャーは、フィリピンにおける住民参加型流域管理システムの優良事例について紹介し、地方政府職員の能力開発と調整力の強化が重要であることを示しました。
森田JICA地球環境部審議役は、SDGsの達成には、これまでを超える取り組みが必要であり、JICAの推進する革新的な官民連携事業やREDD+の取り組みについて紹介しました。
パネルディスカッションにおいては、ディタレー事務局長から、森林と林産物には気候変動緩和に貢献する大きなポテンシャルがあり、非再生可能資源に代替することでSDGsの達成、気候変動対策に役立つため、さらなる取り組みの推進の重要性を主張しました。
グローバル・ランドスケープス・フォーラム京都(GLF京都)セッション
『気候、SDGsのコミットメントから具体的な活動へ:森林、持続可能な木材生産物、気候的な耐性に配慮した土地利用による貢献』
『気候、SDGsのコミットメントから具体的な活動へ:森林、持続可能な木材生産物、気候的な耐性に配慮した土地利用による貢献』
開催日と会場
2019年5月13日(月曜日) 09:30-10:30
国立京都国際会館(京都市左京区岩倉大鷺町422番地)
主催者
国際熱帯木材機関(ITTO)、(国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所、国際協力機構(JICA)、(公財)地球環境戦略研究機関(IGES)、兼松株式会社
開催趣旨
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第49回会合の翌日、同会場において国際森林研究センター(CIFOR)が開催するGLF京都のセッションの一つとして開催されます。
本セッションのウェブサイトはこちらです。
参加登録
CIFORのグローバル・ランドスケープス・フォーラム京都のサイトからお願いします。
※案内チラシは こちら からダウンロードできます。(0.5Mb)
アジェンダ(敬称略)
- 森林総研:沢田治雄理事長(パネリスト)"Forest, forestry and forest products and SDGs - Comprehensive research and development - (森林・林業・木材産業とSDGs-研究が果たす役割-)"
- ITTO:Dr.Gerhard Dieterle事務局長(パネリスト)"Sustainable supply and consumption: from forests to markets(森林から市場への持続可能な供給)"
- 兼松株式会社の現地協力企業(松下ゴーベルファウンデーション):Mr.HERU Santoso副社長(パネリスト)"スラウェシ州におけるREDD+プロジェクトの気候インパクトとSDGsインパクト"
- JICA:森田隆博地球環境部審議役兼次長(パネリスト)"SDGs & JICA (SDGsとJICA)"
- IGES:Dr. Brian Johnsonプロジェクトマネージャー(パネリスト)"Making land-use climate resilient: A participatory watershed management approach in the Philippines(土地利用を気候レジリエントに-フィリピンにおける参加型流域管理アプローチ)"
- UNU-IAS / 森林総研:森田香菜子主任研究員(パネリスト)"Incorporating Forest-related Measures into Governance for SDGs(SDGsのための森林関連政策のガバナンスへの統合)"
- 森林総研:井上泰子主任研究員(モデレーター)
問い合わせ先
森林総合研究所 国際連携・気候変動研究拠点 井上泰子
Tel:029-829-8365
E-mail: redd-rd-center@ffpri.affrc.go.jp