International Technical Seminar on REDD+ - Knowledge sharing and discussion from practices and experiences -
Objectives
It is essential to have a Measurable, Reportable, and Verifiable (MRV) system for promoting REDD+. This seminar aimed to share the technical conceptions including MRV methods with stakeholders of REDD+, based on the results of international negotiations held in COP16. This seminar was comprised of sessions and panel discussions focusing on REDD+ initiatives and MRV methodologies. It reported efforts from various sectors and countries. Presenters included those from the developing countries, international organizations, representatives from private sector, environmental NGOs and research institutes. 242 participants have gathered for the seminar.
- Date
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問合せ・参加申し込み先
- 独立行政法人森林総合研究所 REDD研究開発センター
- Tel:029-829-8365
- E-mail:redd-rd-center@ffpri.affrc.go.jp
趣旨
気候変動枠組条約(UNFCCC)や生物多様性条約(CBD)の下で行われているREDDプラスに関する国際交渉の動向、VCS等の自主的炭素市場や二国間の枠組みによる実証活動の動向等、REDDプラスに関る国際的な情勢や、国内民間企業によるCSR活動、ラベリング等の動向等を踏まえ、REDDプラスの実効性ある枠組みの構築と民間等による取組みの促進を目的として、以下の2つのセミナーを連続する2日間にわたって開催します。
1.様々な立場から途上国の森林保全に参加する方策について考える参加型セミナー
2.フェーズ3に向けた技術的課題の整理と先進的知見の共有を目的とした国際セミナー
これらのセミナーは、熱帯林を未来の世代に引き継ぐという大きな目的に向かって、民間企業、関係団体、NGO、市民、研究機関、教育機関、政府関係者が、それぞれの立場、それぞれのアプローチを通じてどのように関わって、どのように共通のゴールを目指していくべきかについて、幅広い視点から意見交換を行うことによって、今後の具体的な行動につなげていくためのものです。
REDDプラスの実施に関わる全ての民間企業、団体、個人、行政機関の方々はじめ、関心のある市民の方々にも是非参加していただきたいと考えています。
背景
開発途上国における森林減少は1960年代から地球規模の課題として認識され、その対策について国際的な議論が続けられてきました。しかし、開発途上国における森林減少・劣化は、往々にして経済発展に伴って引き起こされているという面もあるため、抜本的な対策が進んでいませんでした。
このような中、2005年の気候変動枠組条約第11回締約国会合(COP11)でパプア・ニューギニア、コスタリカから、開発途上国による森林減少からの排出削減努力に対し経済的なインセンティブを与える仕組みREDD(途上国における森林減少に由来する排出の削減)の創設が提案されました。この提案は画期的な温室効果ガス排出削減策として、先進国・途上国双方の関心を集め、COPの主要議題の一つとして、技術論・財源論両面にわたる検討が続けられています。
近年では、生物多様性への悪影響、森林資源に依存する地域住民への配慮の欠如などの懸念に対するセーフガードの重要性も指摘されています。さらに、2012年6月ブラジルで開催されたRio+20においては、企業活動の持続性の観点から自然環境への負荷の軽減を図るという考え方が民間から提言され、熱帯林保全に向けた新たな流れとして注目を集めるとともに、企業が従来のCSR活動を越えて企業活動の根幹に係わる活動として森林保全活動に取り組む動きが広がりつつあります。
このように、REDDプラスや熱帯林保全をめぐる議論は複雑化し、その手法についてもクレジット市場ベース、非市場ベースの二つの大きなアプローチが模索される状況になってきています。具体的行動への取り組みを進めるために、熱帯林保全をめぐって今何が起きているのかという情報を共有するとともに、熱帯林を未来の世代に引き継ぐという大きな目的に向かって幅広い視点から議論することが求められています。
プログラムと発表ファイル
時間 | 氏名 | 所属 | 内容 | 報告 | |
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オープニングセッション | |||||
10:00 - 10:20 | 森田 一行 | 森林総合研究所 総括審議役 | 主催者挨拶 | ||
山崎 敬一 | 経団連自然保護協議会事務局 次長 | 来賓挨拶 | |||
松本 光朗 | 森林総合研究所 REDD研究開発センター長 | 導入・プログラム説明 | 報告書 | ||
セッション1 熱帯林の減少とREDDプラス | |||||
10:20 - 10:50 | 藤間 剛 | 森林総合研究所 | REDDプラスとは何か? REDDプラスの概念、背景、歴史と主な課題 | 報告書 | |
セッション2 企業活動と熱帯林保全 | |||||
10:50 - 11:50 | 森川 靖 | 早稲田大学 | W-BRIDGE 産学によるインドネシア森林再生の取組 | 報告書 | |
粟野 美佳子 | WWFジャパン | NGOの期待する企業の取り組み [PDF: 0.8MB] | 報告書 | ||
ライモ・アリ・バラカ | モザンビーク共和国ガザ県農業局森林野生生物課 | パイロットプロジェクト:食料安全保障のための一村一森運動 [PDF: 2.1MB] | 報告書 | ||
中西 武志 | カーボンフリーコンサルティング(株) | 企業活動と熱帯林保全 [PDF: 0.7MB] | 報告書 | ||
藤田 香 | 日経BP社 | 事業を考えた企業の森林への取り組み [PDF: 1.6MB] | 報告書 | ||
11:50 - 12:05 | セッション討議 | ||||
12:05 - 13:00 | 昼休み | ||||
ポスターセッション | |||||
セッション3 市民生活と熱帯林保全 | |||||
13:00 - 14:00 | 村田 佳壽子 | ワールドウォッチ研究所 | 熱帯林保全の「自分事」化 環境ジャーナリストの視点から | 報告書 | |
堀内 千恵子 | レインフォレスト・アライアンス | レインフォレスト・アライアンス 持続可能な開発による熱帯林保全 | 報告書 | ||
坂本 有希 | (財)地球・人間環境フォーラム | フェアウッドカフェで伝える海外の森林と自分とのつながり | 報告書 | ||
スティーブン・ジョンソン | 国際熱帯木材機関(ITTO) | 熱帯林セクターにおける法的コンプライアンスの改善:追跡、認証、ITTO | 報告書 | ||
14:00 - 14:15 | セッション討議 | ||||
グループ討議 | |||||
14:15 - 15:00 | コーディネーター:坂本 文武(立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科 准教授) | ||||
15:00 - 15:30 | コーヒーブレイク | ||||
パネルディスカッション 熱帯林保全からREDDプラスへ | |||||
15:30 - 16:45 | ファシリテーター:松本 光朗(森林総合研究所) パネリスト:
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クロージングセッション | |||||
16:45 - 17:00 | 松本 光朗 | 森林総合研究所 | セミナー総括 | 報告書 | |
17:00 | 閉会 |
時間 | 氏名 | 所属 | 内容 | 報告 | |
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オープニングセッション | |||||
10:00 - 10:20 | 鈴木 和夫 | 森林総合研究所 理事長 | 主催者挨拶 | 報告書 | |
篠田 幸昌 | 林野庁 次長 | 来賓挨拶 | 報告書 | ||
松本 光朗 | 森林総合研究所 REDD研究開発センター長 | 導入・プログラム説明 | 報告書 | ||
基調講演 | |||||
10:20 - 10:40 | 赤堀 聡之 | 林野庁 森林吸収源情報管理官 | REDDプラスに関する国際交渉の動向 | 報告書 | |
10:40 - 11:00 | アリルド・アンジェルセン | ノルウェー生命科学大学/国際林業研究センター(CIFOR) | REDDプラスはどこに向かうのか? | 報告書 [PDF: 0.0MB] | |
セッション1 REDDプラスの課題1 -国家森林モニタリングシステムの構築- | |||||
11:00 - 11:45 | 平田 泰雅 | 森林総合研究所 | REDD-plus Cookbookの開発 -森林カーボンの計測とモニタリング- | 報告書 | |
グエン・ディン・フン | ベトナム国森林インベントリ・計画局科学技術部 | ディンビェン省における森林モニタリング、森林環境サービスに対する支払いとREDDプラス | 報告書 | ||
テルマ・クルーグ | INPE | ブラジルにおける森林モニタリングシステム | 報告書 | ||
11:45 - 12:00 | セッション討議 | ||||
12:00 - 13:00 | 昼休み | ||||
ポスターセッション | |||||
セッション2 REDDプラスの課題2 -セーフガード対策とコベネフィット- | |||||
13:00 - 13:30 | 山ノ下 麻木乃 | IGES | コミュニティ森林モニタリングがセーフガード情報システムに貢献する可能性 | 報告書 | |
リジキ・シェムドー | タンザニア アルディ大学 | タンザニアにおけるREDDプラス支払い試験からの経験 | 報告書 | ||
イアン・トンプソン | カナダ森林局/国際森林研究機関連合(IUFRO) | REDDプラスの課題:コベネフィットと生物多様性のセーフガード | 報告書 | ||
13:30 - 13:45 | セッション討議 | ||||
セッション3 REDDプラスの課題3 -プロジェクト活動からのスケールアップ- | |||||
13:45 - 14:45 | 松本 光朗 | 森林総合研究所 | 二国間オフセット・クレジット制度(JCM/BOCM)のためのREDDプラスガイドライン | 報告書 | |
サマー・モンタキュート | Verified Carbon Standard | REDDプラスのスケールアップ:プロジェクトレベルから統合的国家アプローチへ | 報告書 | ||
トン・エット・パイバン | ラオス森林局 | ラオスにおけるREDDプラスの状況 -整合性のあるアプローチに向けて- | 報告書 | ||
クラウディオ・シュナイダー | コンサベーション・インターナショナル・ペルー | ペルーにおけるREDDプラスの準備と実施:ボトムアップアプローチ | 報告書 | ||
14:45 - 15:00 | セッション討議 | ||||
15:00 - 15:30 | コーヒーブレイク | ||||
パネルディスカッション REDDプラス実現に向けた課題 | |||||
15:30 - 16:30 | ファシリテーター:松本 光朗(森林総合研究所) > パネリスト:
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クロージングセッション | |||||
16:30 - 17:00 | 松本 光朗 | 森林総合研究所 | セミナー総括 | 報告書 | |
17:00 | 閉会 | ||||
18:30 - 20:30 | 懇親会(於レストラン「西北の風」) |