国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
REDDプラス・海外森林防災研究開発センター

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COP23 ジャパンパビリオン ワークショップ

本イベントは終了しました

COP23 ジャパンパビリオン ワークショップ
「民間セクターとの協働によるREDDプラスの推進」

開催報告

*日時 : 2017年11月16日(木曜日) 15:00-16:30

*場所 : ドイツ連邦共和国、ボン(COP23 Bonn zone, ジャパンパビリオン)


*参加者 :

開会挨拶  牧元幸司 林野庁 次長

講演者 
 ・Uy Kamal 環境省REDDプラスタスクフォース事務局 局長補佐(カンボジア)
 ・大仲幸作 林野庁 海外林業協力室 課長補佐(日本)
 ・Milagros Sandoval コンサベーション・インターナショナル 環境政策部 シニアマネージャー(ペルー)
 ・Margaret-Ann Splawn 気候変動マーケット・投資協会(CMIA)代表(イギリス)

モデレーター  平田泰雅 森林総合研究所 REDD研究開発センター長(日本)

概要

写真 森林総合研究所の平田泰雅氏から、これまでのCOPでの議論を振り返りながら本サイドイベントの趣旨について説明した後、林野庁の牧元幸司次長より開会にあたり挨拶をいただきました。この中で、REDDプラス活動のスケールアップとその持続性、民間参画が重要な課題であり、政策レベル・現場レベル双方で民間資金の動員に対処すべきであることが指摘されました。
 その後、REDDプラス関係国から4名の講演者が登壇し、それぞれの講演をいただきました。

写真 カンボジア環境省のUy Kamal氏は、「Cambodia National REDD+ Action in Context of Private Sector Investment」と題して講演、これまでカンボジア内で先駆的に行われてきた様々なREDDプラス活動について紹介しつつ、民間企業の理解や経験不足などの起因し民間セクターの参画が未だ限られていることを指摘し、民間セクターへの理解の促進や国内での調整メカニズムの構築、発生するクレジットのさらなる需要の創出の必要性を訴えました。

写真 林野庁の大仲幸作氏は、「Japan’s REDD+ Policies, Efforts and Challenges - Toward the contribution to the Global Climate Target -」と題して講演、日本のREDDプラス推進にかかる政策、取り組みを説明しつつ、今後、支援活動のスケール(REDD+のガイドラインでは(準)国家レベルで実施することが明記)、我が国ODAやGCF成果支払いプログラムとの戦略的な連携、クレジット需要の創出等が、二国間クレジット制度(JCM)を含め、民間セクターからの投資環境を整えるために課題であることを指摘しました。

写真 コンサベーション・インターナショナル・ペルーのMilagros Sandoval氏は、「Opportunities and challenges for private sector contribution to REDD+ in Peru」と題して講演、地域住民がディズニーなどとの提携によりカカオやコーヒーなどの栽培を行っている事例を紹介しつつ、持続可能な土地利用に向けた課題として、国家計画の下での活動の展開に加え、民間企業などとの協力関係の下での取り組み、効果的・効率的なプロセスによるセーフガードなどの必要性を指摘しました。

写真 気候変動マーケット・投資協会代表Margaret-Ann Splawn氏は、「Private Sector’s Contributions to the Implications of REDD+ activities」と題して講演、人々からのREDDプラスへの信頼性が課題であるとし、モニタリングをよりスマートに進める手法の開発などMRVの推進に向けた提言を披露しました。

最後の質疑応答においては、会場から「どのようにREDDプラスに投資を結び付けていくのか」など活発な質問がありました。
 取りまとめとして、
・多くの国においてREDDプラスの準備活動が終了しつつある中、REDDプラスの実施活動に注力すべき段階にきている。
・REDDプラスを推進するためには、REDDプラス活動のスケールアップやその持続性が今後の重要な課題である。
・特に、REDDプラスへの民間セクターからの参画促進及び民間資金の誘導が重要である。
・民間セクターの参画を促進するためには、民間セクターへの普及啓発や、REDDプラス成果支払いの仕組みの運用などの取り組みが重要である。
などの認識が確認され閉会しました。


プレゼンテーション資料はこちら
 ・Uy Kamal カンボジア環境省
 ・大仲幸作 林野庁
 ・Milagros Sandoval コンサベーション・インターナショナル
 ・Margaret-Ann Splawn 気候変動マーケット・投資協会

本イベントは終了しました

COP23 ジャパンパビリオン ワークショップ
「民間セクターとの協働によるREDDプラスの推進」

日時

2017年11月16日(木曜日) 15:00-16:30

場所

ドイツ連邦共和国、ボン(COP23 Bonn zone, ジャパンパビリオン)

概要

REDDプラスは途上国における主要緩和策の一つであり、「2度目標」への実質的な貢献が期待されています。REDDプラスは、2013年にワルシャワ枠組みとしてその実施ルールが概ね決定され、2015年のCOP 21で採択され翌年に発効したパリ協定において、その実施及び支援の推奨が明記されました。また、今年10月には、緑の気候基金(GCF)は、第18回理事会において、REDDプラスに関する成果支払いの運用実施ルールが決定されています。

一方、多くの国においてREDDプラスの「準備活動」が終了しつつある中、排出削減を達成するための「実施活動」に注力すべき段階にきているところであり、このため活動のスケールアップやその持続性が今後の重要な課題として認識されております。

アジア地域において、オーストラリア、カンボジア、日本はREDDプラス活動への支援のためこれら課題に焦点を当て、民間セクターが参画する様々なプログラムを実施しています。

本イベントでは、このような課題の一つの鍵となる民間セクターの参画について、同課題に取り組む関係国政府関係者、民間団体等から現在の取組や今後の課題等について情報提供を受け、同課題の今後の進め方などについて、意見交換を行うものです。

※案内チラシは こちら からダウンロードできます。(0.2Mb)

プログラム(敬称略)

モデレーター:平田泰雅(国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所(FFPRI)REDD研究開発センター長)

開会挨拶:牧元幸司(林野庁次長)

プレゼンテーション:

Kushla Munro, Assistant Secretary, International Branch, Department of the Environment and Energy, Australia

Uy Kamal, Ministry of Environment, Cambodia

大仲幸作, 林野庁計画課海外林業協力室課長補佐

Milagros Sandoval, Senior Manager, Environmental Policy, Conservation International Peru

ディスカッション:平田泰雅

主催

(国研)森林研究・整備機構 森林総合研究所

連絡先

(担当者)森林総合研究所:徳川浩一, climate@ffpri.affrc.go.jp(ワークショッフ゜専用メールアドレス)