国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
REDDプラス・海外森林防災研究開発センター

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No.2 (7/5) イベント情報, 研究員現場レポート, 国内外情報, 文献、刊行物等紹介, REDDセンターウェブサイト更新のお知らせ


◇◇◇ 森林総研REDDセンターだより2017年度 No.2 ◇◇◇
    		  
            発行年月日: 7/5/2017
        国立研究開発法人 森林研究・整備機構
     森林総合研究所 REDD研究開発センター 事務局
	 
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              トピックス                           
          
◆ 1. イベント情報(開催案内、報告)
    森から世界を変えるREDD+プラットフォーム関連
    1) 平成29年度ナレッジ分科会 第1回ナレッジセミナー報告
    2) 平成29年度ナレッジ分科会 第2回ナレッジセミナー
    3) 国際協力 ソーシャルビジネスカンファレンス レポート
    4) 官民連携REDD+プロジェクト、「Chocosilチョコを知る」展示
◆ 2. 研究員現場レポート
◆ 3. 国内外情報
 -3.1 環境省二国間クレジット制度(JCM)関係
    1)平成29年度「を利用したREDD+プロジェクト補助事業」
    2)モンゴルにおいてJCMプロジェクトが登録される
 -3.2 トランプ大統領による米国のパリ協定脱退表明に対する世界の反応
 -3.3 第23回気候変動枠組条約(UNFCCC)締約国会議(COP23)
 -3.4 FAOの持続可能な森林管理(SFM) ツール
◆ 4. 文献、刊行物等紹介
◆ 5. REDDセンターウェブサイト更新のお知らせ

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◆ 1. イベント情報(開催案内、報告)
森から世界を変えるREDD+プラットフォーム(注)関連
1) 平成29年度ナレッジ分科会第1回ナレッジセミナーの報告
パリ協定に関するこれまでの議論やREDD+に関する資金支援関連をテーマとして、REDD+に関する最新の国際動向や議論について報告し、REDD+の資金に関する制度や現状について情報を共有しました。

詳細(森から世界を変えるREDD+プラットフォームのウェブサイト)

2) 平成29年度ナレッジ分科会 第2回ナレッジセミナー
REDD+と市場メカニズム(パリ協定6条)等について、7月12日に定員20名(先着順、各加盟団体最大2名)で、より踏み込んだ勉強会を開催します。今回は、大仲講師よる課題の論点整理など行い参加者との意見交換を行います。

詳細(REDDセンターのウェブサイト)

【お問合わせ】
「森から世界を変えるREDD+プラットフォーム」事務局 
Tel: 03-5226-6656

3) 官民連携REDD+プロジェクト成果、「Chocosilチョコを知る」展示イベント
森から世界を変えるREDD+プラットフォーム加盟機関の兼松株式会社は、矢崎慎介氏の主導により2011年よりインドネシアにおいて、良質なカカオへの転作によって現地農家の収益改善を目指すとことで、トウモロコシの焼畑耕作による森林減少を抑制するというプロジェクトを行っています。このカカオから作ったチョコレートを販売している東京フード株式会社がつくば市にて、インドネシアの生活文化やカカオからチョコレートが出来るまでの展示、トークセッション、体験ワークショップを開催します。
【主催】東京フード株式会社
【日時】7月29日(土)11:00-19:30
【会場】つくば市総合インフォメーションセンター交流サロン
 Bivi Tsukuba 2F
【トークセッション】13:30-15:00
「インドネシア、ゴロンタロカカオの農園の取り組み - つくばのチョコレート」
(東京フード株式会社と兼松株式会社)
【ワークショップ】
カカオ豆に直に触れて、皮むき・すり潰し作業を体験しながら、チョコレートが出来上がるまでの工程を一緒に学びます。有料(800円)、要予約(締切り7月9日)です。
ワークショップ申込み、詳細(東京フードのウェブサイト)

4) 国際協力 ソーシャルビジネスカンファレンス - 開発途上国の課題を解決するビジネスの視点を学ぶ - レポート

レポート詳細(森から世界を変えるREDD+プラットフォームのウェブサイト)
東京
神戸

注:「森から世界を変えるREDD+プラットフォーム」では、官民が協力して途上国の森林保全や気候変動対策、生物多様性保全、持続的な開発(貧困削減)を展開します。加盟申請は随時受けつけています。
▼ REDD+プラットフォーム加盟案内

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◆ 2. 研究員現場レポート
REDD研究開発センターでは、海外におけるワークショップ、シンポジウムや現地調査の様子を、REDD+に関する最新情報とともにお伝えしています。今年度は、5月28日から6月1日、平田泰雅(研究ディレクター)と齋藤英樹(森林管理研究領域チーム長)が、カンボジア環境省において、「森林炭素マップ検証システムへの新たな検証手法の導入に関する打合せ」を行っています。
詳細(REDDセンターのウェブサイト)

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◆ 3. 国内外情報

-3.1 環境省二国間クレジット制度(JCM)関係
1) 平成29年度「二国間クレジット制度を利用したREDD+プロジェクト補助事業」の採択案件が決定
関連情報(環境省報道発表資料6月26日)

<採択案件の概要>
ルアンパバーン県における焼畑耕作の抑制によるREDD+
パートナー国:ラオス
代表者:学校法人早稲田大学
2) モンゴルにおいてJCMのプロジェクトが登録される
環境省の「二国間クレジット制度を利用したプロジェクト設備補助事業」
JCM全体としては17、18件目の登録プロジェクトとなる。
関連情報(環境省報道発表資料5月29日)

-3.2 トランプ大統領による米国のパリ協定脱退表明に対する世界の反応
地球環境戦略研究機関(IGES)気候変動とエネルギー領域は、トランプ大統領が発表した米国のパリ協定脱退表明に対する各国、地方政府、国際機関、有力企業・企業団体、NGO・シンクタンク等からの反応やコメントを一覧表としてまとめ公表しています。
関連情報(IGESウェブサイトへ)

-3.3 第23回気候変動枠組条約(UNFCCC)締約国会議(COP23)
2017年11月6日-17日にドイツのボンの世界会議センターで、UNFCCC第23回締約国会議(COP23)が開催されます。併せて、パリ協定締約国会合(CMA1.2)、第13回京都議定書締約国会合(CMP13)、ボン気候変動会合SB47日が開催されます。
UNFCCC公式サイト(英語)

-3.4 国連食糧農業機関(FAO)開発の持続可能な森林管理(SFM) ツール、BeRT (英語)

BeRTは、カンクンセーフガードを基準に、各国がREDD+の活動に伴う利益とリスクを特定し、各国の既存の政策、法律および規制がすでにその利益を促進しているか、特定されたリスクに対処するかを決定し、REDD+戦略を通知するソフトウェアです。UN-REDD

FAO開発の持続可能な森林管理(SFM) ツール

-3.5 CIFOR Global Land ForumのYouTubeビデオ(英語)
泥炭の背景にある科学、ジャカルタ、5月18日

Peatland fires, haze and health - GLF: Peatlands Matter 
People and peat: Livelihoods in context - GLF: Peatlands Matter 

CIFOR ランドスケープフォーラムの光景をYouTubeでぜひご覧ください。

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◆ 4. 文献,刊行物等紹介 

① Yoneda R et al.: Estimation of biomass and carbon stock in young teak plantations in Thailand, 2017, JIRCAS Working Report、Vol.85, p1-10
概要:タイにある5年生から33年生のチーク人工林について伐倒調査も含めた現地調査をもとに、個体サイズに関するアロメトリー関係からバイオマス量と炭素蓄積量を評価している。

② 野田巌: 東北タイにおけるチーク植栽技術とチーク産業の将来, 2017, JATAFFジャーナル, Vol 5 (5), p.30-34 
概要:国際農林水産業研究センターとタイ王室森林局が共同した定量的調査研究により,東北タイにおけるチークの萌芽更新技術,チーク植栽の土壌適性判断技術等が開発され現地で活用されつつある。

③ Sills EO et al.: Building the evidence base for REDD+: Study design and methods for evaluating the impacts of conservation interventions on local well-being, 2017,Global Environmental Change, Vol 43, p.148-160 
タイトル仮訳:REDD+のエビデンス・ベースを構築する:地域のWell-being(福祉)への保全介入の影響を評価するための研究設計と方法
概要:REDD+の中心課題は炭素排出の削減であるが、その正しさと成功は、地元のwell-being(福祉)への影響にもよっている。REDD+のグローバル比較研究(GCS)を用いて、熱帯全域で16のREDD+プロジェクトの影響を評価するために、準実験後の制御介入(BACI)研究デザインを採用した。本研究により、気候変動緩和の努力が地域に及ぼす影響を評価するための初期計画と事前投資推進の重要性が確認された。

④ 研究報告CSR白書2016 変わり続ける社会、生き残る企業
著者:東京財団CSR研究プロジェクト、発行:2016年9月、ISBN 978-4-86027-010-0
「CSR企業調査」に応じた200余社から質問票回答分析により、1)日本のCSR課題;2)社会の視点から自社の経営を見直す意義と可能性;3)投資家や金融市場の変化、ガバナンス改革の進展による影響;4)事例分析を通じて中小企業におけるCSR意義と実現のための具体的な方法を述べています。質問票や社会課題に関する参考資料が付属されています。官民連携のグリーンビジネスに興味のお持ちの方に参考になるかもしれません。

⑤ 環境・CSRキーワード事典
編集:日経エコロジー、2016年12月16日日経BP社発行、342pp
ISBN 978-4-8222-3684-7
国連が考える社会課題と会社経営、CSR(企業の社会的責任)活動との関連を考える際に、省略語やカタカナが増えています。環境・CSRキーワード事典は、サステナブル経営に必要なキーワード303語が分かりやすく解説されています。さらに専門的に事柄を探求される場合には、例えば「CSR」ですと環境マネジメントシステム「ISO(国際標準化機構)14001 」をご覧になるなど、その規格や原典、国際的背景をさらに確認する必要がありそうです。

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◆ 5.  REDDセンターウェブサイト更新のお知らせ
リンク集刊行物が更新されました。

☆新着情報、イベントを更新しました。

☆文献検索データベースFAQを適宜更新しています。Q6、文献◆4. ①の専門用語「アロメトリ式」の解説などご覧ください。

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編集後記

今回は社会課題とCSR (企業の社会的責任cooperate social responsibility)との関連が見える書籍をご紹介いたしました。CSRのような外来語に関しては、socialに対する意識とresponsibilityの感覚は日本では異なるため、読者の方々が異なる感覚で理解している可能性があると思ったからです。会社が社会にresponse(応答)するだけではなく、科学も社会に応答する責務を有します。情報の取違いや測定方法が不十分であるために一方向に偏った測定結果(メルマガ記事)がでてしまうことのないように、気をつけたいと思います。

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Phone: 029-829-8365; FAX: 029-829-8366