国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
REDDプラス・海外森林防災研究開発センター

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研究員現場レポート/海外出張

実施体制・研究内容の打ち合わせ、グランドトゥルース調査指導

平田泰雅(森林総合研究所  研究ディレクター 気候変動研究担当)

ベガ・イスワイラス・ルイス・アルベルト(森林総合研究所  国際連携・気候変動研究拠点)

日程

2017年8月1日~12日(12日間)

出張先

ペルー共和国、農業省森林野生動物庁、クスコ県広域

概要

 ペルー森林野生動物庁にて、カンターパート責任者にプロジェクト全体の今年度の活動を説明し、実施体制を確認した。その際、ペルー森林野生動物庁が新しい組織で、森林総合研究所との共同研究が海外機関との最初のプロジェクトであり、着実にプロジェクトが実施されていることに謝意を表された。
 また、森林炭素計測手法開発に必要となるグランドトゥルース調査データの取得に関しては、今年度よりドローンを用いた調査方法を指導する予定であったが、政府機関内での手続きの遅れからドローンが準備できなかったため、従来のグランドトゥルース調査を実施した。その際、衛星画像の分類精度を上げるための調査点の取り方を指導した。
 ペルー森林野生動物庁は元々農業省の内局であったものが、独立した庁に再編されて4年目である。そのため、我々との共同研究を始めるに当たり、これまで前例がないということでいろいろと難しい面もあった。その経験をもとに、JICAの技術協力プロジェクトの一部を担当できることになり、今回の訪問で大変感謝された。ペルー森林野生動物庁の森林総合研究所に対する期待は非常に大きく、さらに共同研究を発展させていきたいと要請されたが、森林総合研究所サイドの人的資源に限界があり、今後、どのような共同研究体制が可能か検討する必要がある。

 
 リマ市/農業省森林野生動物庁(SERFOR)


 現地調査の様子